まず部屋が揺れた。家具は傾きはじめるが、その上に乗った帽子も大理石の板もすべり落ちない。彼は腕をのばし、おどかすような格好でこぶしを振った。ぱっぱっぱっと動くように見えるので、わたしは涙をながしたのです。
1992│アクリル、カンヴァス│117×91×5.5cm 個人蔵