「元気でくらしなよ」。風がふくと、水面がさらさらとゆれました。池のふちはれんげ草にかこまれて、なんとなくきよらかで明るい池でした。何十ぴきというほどの、めだかの群れも泳いでいました。戻りながら、わたしはなんども池をふりかえりました。水はきれいに澄んではいませんでしたが、明るい日ざしをあびてなんと気持ちよさそうな池だろうと心ははればれしてきました。
1997│アクリル、カンヴァス│91×72.7×5.5cm 個人蔵