いまはわたしをあらうときです、とみずにみをなげた。こんなうつくしいひとがあざらしにたべられてしまう、とひとびとはなきさけんだ。みをなげるといなずまがおこり、いなずまをみてあざらしはみずにうかんだ。ひのくもがとりかこみけものたちがふれることもそのはだかのすがたをひとにみられることもなかった
はじめててんちがしゅつげんするよりもまえ、まだなにものもかたちをなしていなかったとき、いきるものはただおおみずのうえをただよっていた。かみのことばによっててんちがあらわれてからはいきるものはきのうえにずっととどまっている、だからいきるものがうごくたびに、このきからみずがながれでてくるのだ
2013 釉彩セラミックタイル360×360cm×1.1cm(144枚組)
作家蔵