21 September, 2020

TOPICA PICTUS とぴかぴくたす』

20203月から6月にかけて、岡﨑乾二郎はアトリエに篭り、150点強の作品を集中的に制作しました。そのうち138点を収録した画集が刊行されます。

その一部は、東京国立近代美術館ほかで順次公開されますが、全貌が一挙に見渡せるのはこの画集となります。表紙はクロス布貼り、『視覚のカイソウ』を凌ぐ高解像度で、実物大掲載も含む、精緻、かつ力のこもったurizenの全力を投入した画集です。


右:『視覚のカイソウ』と同判型。クロス布貼り、さらに重厚、濃密な一冊。

 



TOPICA PICTUS とぴかぴくたす について

岡﨑 乾二郎

絵画を類的存在として考えれば、絵画はどれも絵画であることにおいて同じ、とみなされもしよう。であれば、個々の絵画をなお制作しなければならない切実な動機も失われてしまう。人間という類に人という存在を還元してしまうと、個々の生のかけがえなさが失われてしまうのと同じである。

つまり個々の絵が制作されなければならないのは、それぞれが類的存在としての絵画を超えた固有の問題=主題を抱えているからである。世界にさまざまな場所があり、無数の考えるべき問題=トピックがあるように、絵画はそれぞれ固有の問題、特別の場所に向き合って制作される。けっして他に換えることができない切実さがそこにある。(個々の絵を固有なものとして現前させる問題は無数にある、そしてこの無数の固有な場所、独自な問題のネットワークがこの世界を編み上げている、だから世界を一つの時間、空間に括ることは決してできないだろう。ゆえに世界は決して終わらない)。

2020年の3月からアトリエに籠り、いままでになく集中し作品を制作した。絵画の制作とはその都度、異なる固有の場所を引き寄せ、そして探索することである。絵画が絵画でしかないこと、つまり絵画は絵画をおいてどこにも行けない、その条件に留まることがかえって絵画を通してどこにでも行けること、つまり絵画がなおそれぞれ固有の絵画でありうることの可能性であったことを強く実感した。



TOPICA PICTUS とぴかぴくたす

著=岡﨑乾二郎
寄稿=中村麗、ぱくきょんみ
■発 行:有限会社urizen
■発 売:株式会社ナナロク社
■定 価:4,000円(税別)
■発行日:2020830
■頁 数:124
ISBN978-4-904292-96-9 C0071

>> 詳細
https://nanarokusha.shop/items/5f72c9e007e1631d814fb464
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販売は一般書店、ナナロク社の店、関連画廊、ほか。
また、10/16(金)オープン予定のwebストア「urizen store」でもオンライン予約を受付けます。
詳細はいましばらくお待ちください。